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民営化エレジー

子供を持つと、将来のことをより深く考えるようになります。

自分自身、国家財政健全化というテーマに関して、どの党も歳出削減・歳入確保の具体的説明を行わなかった中にあって、郵政民営化には期待を抱いたわけなんですが、我が地元ではそれ以外の複雑な事情も抱えており、いろいろ思いを巡らせた上で1票を投じたところでした。

選挙前から言われていましたが、今日もニュースでどこかのキャスターが「自民圧勝で争点だった郵政法案は早々に通るだろう。では、その後に続く公約や政策案について、投票時に一体どれだけの国民が目をやることが出来ただろうか」とコメントしていました。

日本電信電話公社、日本専売公社、日本国有鉄道。
これらはこの街にもたくさんの雇用を創出し、たくさんの家族がいて、地域を賑わわせ、地域経済に寄与してきました。昭和55年、この小さな函館の街には今(*1)より4万人も多い32万の人々が暮らしていたんです。電電公社・専売公社の民営化が行われた昭和60年頃から人口減少がハイペースになり、昭和62年の国鉄民営化と63年の青函連絡船(国鉄青函船舶鉄道管理局)廃止が人口減の決定打となりました。NTTもグループ会社の分割・統合を繰り返しながら縮小し、JTは平成17年の今年、函館工場を閉鎖しました。
(*1-H16年12月合併直前の旧函館市域)

もちろん民営化によって、当時と同等もしくはそれ以上のサービスが、より効率的な組織・人員で提供されるようになりました。私達も事実それを享受しています。電電公社とNTTを両方知っている人間も「リストラ瀬戸際でノルマ営業に歩く今から見れば、電電時代の仕事は楽だった」といいます。でも、すっかり人は減ってしまいました。

民営化が国にもたらした功績と、地方にもたらした影響。

函館でこうなんです。函館よりも田舎なら、その影響はもっと大きいってのは容易に想像できます。
加えてこれまで官依存体質と言われた北海道の公共事業費削減は建設業を中心に影響を受けていて、ダブルパンチ状態に陥っているわけです。

郵政民営化自体も、一度決まって実際にスタートして、何年か経ってその功罪が語られるとき、かならず地方・田舎の現実が映し出されるはずです。そのとき、地方においてはきっと厳しい現実が待ち受けているのかと思われますし、そこで振り返ったときに「一体郵政民営化フィーバーは何だったんだ」と思わされるに違いないとも思います。

それでも自分が郵政民営化に期待する理由は、自民党をぶっ壊してでも改革すると孤軍奮闘する小泉首相へのエールでもあり、そしてもうひとつ、戦後50年たっても結局自立することを考えてこなかった北海道経済への自戒の念と未来の可能性、新たな産業経済の興隆を信じてのことです。

変わるべき時に変わらない限り、物事はそうかんたんに動いてはくれません。
それが未来のためならば、やはり今変えていく必要があるのではないかなと。
時代は変わりつづけていきますから。

地元への利益誘導のための政権与党への投票、という旧来型の構図は、改革与党として生まれ変わった今回で完全に崩壊してしまいました。

では、これからの政治に望むべきことな何なんでしょう。僕はこう考えます。
地方に必要な政策は自立した経済を育てる事、国に必要な政策は子供が希望を持てる国をつくる事。


小さな小さな職場の中で改革の重要性を感じ、国と地方の矛盾に悩み、あり方を考え、家族の明日を思い、今日も有り難く暮らしています。

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