年末、仲間と飲みに行った屋台村「大門横丁」の焼鳥屋で、海外からの旅行客と小一時間ほど交流する機会がありました。
相手は、シンガポールから家族4人でやってきた施さん一家。
37歳という施さんは機械メーカーの常務取締役(あとで名刺の肩書きを調べて判明^_^;)で、年末年始休暇を利用して11日間の日本旅行。特に奥様が北海道の冬にすっかり魅せられたようで、5年連続の来道なんだとか。成田を経由して千歳入りして、札幌・ニセコと回って函館にやってきたとかで、函館は初めてとのことでした。
もちろん最初に驚いたのは彼らのゆとりっぷり(年齢的にも金銭的にも時間的にも^_^;)なのでありまして、よくよく聞けば生後2ヶ月の赤ちゃんを国に残してのバケーションらしく、なかなかできるもんじゃないです。お国柄とでもいうのでしょうかねぇ。。
それにしても、ディナーにもかかわらず、居酒屋やら寿司レストランじゃなくて何故に屋台村・・・と思って聞いていると、やはり少しでも日本らしさを体験して帰りたいというのが旅心らしく、焼き鳥のメニューの話なんかも交えて、こちらのカタコト英語もなんとか伝わってくれている様子。
終盤、明日は函館フリーなのでドコがお勧めかと尋ねられ、お店に置いてあった函館のガイドマップを見せながら、あれやこれやと観光スポットの宣伝をしていきます。
・・・といって見せている地図には英語表記がありません。英語版のマップは別に製作してあったはずですが、こういうときに限って流通量の少なさが裏目に出ます。彼らは華僑系なのでなんとか漢字のイメージで解ってくれたようなのですが、そのもどかしいことと言ったら、地図を破り捨てたくなるくらい(^_^;
温泉に入りたいという彼らに温泉を紹介しようにも、湯の川温泉で日帰り入浴可能なホテルの情報が地図に書いてあるわけでもなくすぐに調べられるものでもなく、かといって温泉銭湯を紹介できるほど地図や道案内や利用方法が外国語に対応できているわけではなく。
街なかの施設や道路の看板、公共交通の案内、どれをとってみても、国際観光都市と言うにはまだまだ恥ずかしいレベルでしかありません。彼らのように、日本人のハートを感じ取って楽しんでくれる観光客ならまだしも、チャーター便でアジア地域から10万人以上もやってくる街に、英語はもちろん、ハングルも広東語も北京語も、とにかく少なすぎる。そんなことを痛切に感じさせられるわけです。
で、それを増やして変えていくのが私達の仕事であるはずなんですが、現場レベルじゃなかなか簡単にいかないのが辛いところ。トップセールスとか言って海外に出向いて大々的に宣伝してくることももちろん大事なことなんですけど、それを一回削って捻出した事業費で、相当数の地図や看板やステッカーの整備が出来るということを、私達下っ端はがんがんと主張して行かなくちゃならんなぁと、思いを強くしたのでした。
・・・施さん、来年も函館に寄ってくれるかなぁ。
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